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韓国GP騒動の背景――F1を知らない人のためのF1裏ビジネス入門

2010-10-25(Mon)
韓国GP無事終了しました。
あれに荒れたレースでしたが、特に怪我人もなく終わり一安心(個人的にはペトロフリタイア時のマーシャル対応が気になりましたが)。レッドブル勢二台リタイアでアロンソ優勝、ついにチャンピオンシップ1位と今年のチャンピオンシップを大きく左右するレースになりました。

さて、グランプリ週末直前まで建設を続けており、未完成部分も多く安全性の問題が指摘された韓国国際サーキット。ハム速などでもとりあげられるなどネットでも大きく話題になりました。小林可夢偉の日本GPの活躍よりも隣国のサーキットのネタの方がネット界ではニュースバリューがあるというのはすごく残念なことですが(そういうところだってことはわかっちゃいるけどね)、色々質問されたりもしたので韓国国際サーキットのこの顛末の裏にあるF1のビジネス事情をF1ファン以外向けに軽くまとめてみました。

F1ファンにとっては公然の秘密状態の話でもあるのですが。

*韓国GPが遅れた理由

韓国国際サーキットの建設が遅れた理由はKAVO(韓国GPプロモーター)に言わせれば7月8月の天候不良だそうで、これが嘘だとは思いませんが90日前サーキット査察ルールを適用すればすでに7月には完成しておかなければならないはず。もっと根本的なところに問題があったと考えるべきでしょう。

そもそもKAVOとは朝鮮日報の記事によれば外部から委員を招こうとしたけれども失敗して組織の大半を全羅南道の職員が占めるというダメダメの第3セクターみたいなもの。実際、韓国GPの締結の契約の際の記事に全羅南道の知事の名前を見て取ることが出来ます。

ちなみに、韓国国際サーキット周辺に街の建設を計画しているらしく、韓国国際サーキットの後半部分(いわゆるセクター3)は市街地サーキットのように壁で囲まれています。将来的には本当に半市街地サーキットにする予定らしいですが、現在は単なる空き地・田んぼです。

こういったことから考えて、全羅南道が町おこし、地域発展として積極的にサーキット開発、F1誘致を行ったと推測できます。

では、なぜサーキット建設が遅れたのでしょうか。これは前記の理由はあれど直接的には単に資金調達に手間取ったと推測できます。2009年8月30日に発表された2010年暫定カレンダーには韓国GPの名前はありません。そして、2009年9月1日に資金調達成功の記事があり、2009年9月22日に発表されたFIAのプレスリリースでようやく韓国GPの名前を見ることができます。
06年に契約していたわけですから本来なら8月の暫定カレンダーに載ってもおかしくないと思いますが、資金調達に昨年9月の段階で手間取っているようです。KAVOに外部から委員を招こうとして失敗したという経緯から、民間資本が予想以上に集まらなかったことが最大の原因ではないのではないか、と推測できます*1

*1…政権交代してF1関連予算が減らされたことが原因とする説もありますが、ソースは発見できず。実際F1支援法は09年に通っています。件の朝鮮日報の記事からはもっとも支援の約束自体は07年にとりつけていたようですが、文化体育観光省はF1招致に懸念を示しているという内容もみてとれます。

*F1開催はもうからない

では、なぜ資金集めに失敗したのでしょうか。それには主に二つの理由の複合と考えられます。

1.韓国国内のF1人気、モータースポーツ人気の低さ
2.F1開催サーキット側は儲からないF1ビジネスの構造

1.韓国のモータースポーツ

今、F1ドライバーを輩出している国の多くは国内にF3というF1の下位カテゴリーを有しています。イギリスF3、ユーロF3(フランスF3・ドイツF3を統合)、日本にももちろん全日本F3というのがあります。ここからF1直下カテゴリーであるGP2(昔のF2に相当、ちなみにF2は別に存在する)などを経由してF1ドライバーになっていきます。その他にも日本にはフォーミュラニッポン(F2などと同格)、SUPER GT(ツーリングカーレース、一番人気がある)、二輪レースなどがあります。
ところが、韓国にはF3格のレースは存在しない様子です(多分)。
過去に行われていたもっとも大きいなレースはF3世界一決定戦であるマカオグランプリのあとのおまけ興行としてコリア国際F3程度の様子(99年?03年開催。ちなみにこれは今年復活するそうです)。これは噂ですが、F1放送すらなかったとか…。

そういう事情でどうやら韓国のモータースポーツ文化はあまり浸透してないと結論付けることができそうです。実際、そういった事情で韓国GPは観客動員が望めないので地元の市がタダ券を配布してそれをめぐってまた一悶着あったなんていう情報もあります。

では、なぜモータースポーツ文化が浸透してない韓国でF1を開催することになったのか、というか何故できるようになったのか、という問題が浮上します。変な言い方ですけど、韓国国民のF1への関心度は高くないし、モータースポーツが好きだからこそF1を誘致したわけではない。そうした状況の中でF1韓国GPが成立した背景には現在のF1ビジネスがあります。

2.F1ビジネス側の問題

F1はどういうふうに収入を得ているのかでしょうか。F1を統括しているのはFIA(国際自動車連盟)になるわけですが、ビジネス面で統括しているのはF1界をすべてを仕切る男・バーニー・エクレストン率いるFOM(フォーミュラワン・マネージメント)になります。

そして、このFOMの収入源としては大きな二つの柱が在ります。ひとつは放映権料、そしてもうひとつは開催権料です。

放映権料はわかりやすいですね。各国の放送局に独占放送権を高額で販売する形です。日本ではフジテレビ、英国では2009年からBBCが放送しています。では開催権料とは何なのか。

これはF1を開催したいサーキット、プロモーターの側がFOM側に払うお金のことです。一般的なスポーツでは施設を使用する側が施設使用料を施設管理会社側に払うわけですが、F1では施設管理者側が施設を使用する側にお金を払うのです(細かく言うと違うんだけど省略)。たとえば、鈴鹿サーキットを運営するモビリティランド(ホンダの子会社)は開催権料をFOM側に支払って鈴鹿で日本GPを開催しています。

この開催権料、意外と洒落にならない金額であり2008年の記事ではF1の総レース開催権料収入は4億350万ドル(約435億円*2)におよぶとの記述があります。この年は年間18戦なので1GPあたり平均24億円をサーキット、プロモーター側はFOMに払っていることになります*3。では、この高額の開催権料をサーキット側はどこから回収するかというと、チケット代になります。
もちろん、チケットは完売近く売れなければペイできませんし、サーキット側に出る利益なんてそれほど多くはありません。

たとえば、日本GPは1987年の以来*4毎年鈴鹿サーキットで開催されてきましたが、07年08年と富士スピードウェイにうつった事は広く知られています。その移った最大の理由は別にF1側が二つのサーキットを審査し富士スピードウェイの方が素晴らしいと判断したわけではなく、富士スピードウェイ(トヨタ系)側が高額の開催権料を提示したからにすぎません。
その結果、富士スピードウェイは07年の大会運営に失敗、08年観客を減らした結果、採算がとれずに08年をもって撤退ということになりました。

これらの事から三つのことが言えます。
1.F1はその国でのF1の人気度、モータースポーツ文化とは関係なしに、お金さえあれば開催できる。(ちなみにサーキットはFIAお抱え技師につくってもらう)
2.サーキット、プロモーター側はF1側(FOM)に高額の開催権料を払っているので、F1側はお客さんの入りなんてまったく関係がない。損をするのはサーキット側だけ。
3.そして開催の新候補地は増えてくれれば増えてくれるほど、開催権料を吊り上げることが出来るのでF1側は儲かる。

こうしたF1側のビジネスがモータースポーツにあまり縁のない韓国にGPを成立させたといってもいいでしょう。

しかしながら、F1人気が低くモータースポーツ文化が根付いていない韓国ではペイはおろかKAVO側、プロモーター側に大損失がでるのは見えています。そうした事情が民間資本を遠ざけ資金調達の遅れ、そして工事のおくれを招いたのではないでしょうか。そんなことがわかっていつつも招致するあたりはさすが行政といったところですが(笑)。

以上まとめると、
韓国にはモータースポーツ文化は定着しておらずF1の健全運営を支える土壌もないが、地域開発として行政がごり押しした結果が、あのような顛末になったのではないかと推測できます。

*2…面倒なので1ドル=100円で計算。もしかしたら円高のおかげで鈴鹿サーキット側は助かっているのかもしれません。
*3…グランプリによって金額は違う。新規サーキットは30億円とも40億円ともいわれる。これは余談だがホンダはF1のために年間300億円つぎ込んでたとか。
*4…ちなみにこれはF1初上陸ではない。1976年、1977年にも富士スピードウェイでF1が開催されている。

*第二、第三の韓国GPの可能性

実はこれは韓国だけの話ではなく、新しく始まったどこもグランプリでは似たような構図を持っています。たとえば1999年から開催されているマレーシアGPでは旗振り役になったのは当時の首相・マハティールだったりしますし、2014年からの開催がつい先日決定されたロシアGPでは実質支援したのは国営企業やプーチン首相の名前まであがっています。
また中国GPの有料観客数が3万2000人、トルコGPが3万6000人に終わるなど(ちなみに鈴鹿は09年21万人)、モータースポーツが根付いていないところで開催して空席だらけという現象は韓国だけのものではありません。

こうしたモータースポーツ文化が根付いてない新興国が行政の支援を得て、"F1グランプリを開催できる国"というブランドを求めて、高額の開催権料を払って開催するということがたびたびあります。それと対照的に、先進国では行政の支援には限界があるため(たとえばオーストラリアGPなどは赤字のため、税金の無駄遣いなどと度々批判されている)、長い伝統を誇るサーキット、モータースポーツが盛んな国から次々とグランプリが消滅、あるいは消滅の危機にあります(現在フランスGP、アメリカGPは行われず、またベルギーやカナダも1年休止をはさんでいる )。

こういった背景がある以上、第二、第三の韓国GPは生まれかねないともいえます。こうした文化よりもビジネスを重要視し、スポーツとしての不自然さを保ったまま今後もF1はやっていけるのか、大きな不安材料となっていくのではないでしょうか*4。

*4…個人的にはこうした仕組みはスポーツが資本主義のダイナミズムをうまく利用していって成長しているわけで、大変興味深いし面白いと思っていたりしますがw
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「バリケロ」表記の真相はイタリア語読み!?――バリチェロvsバリケロ論争・解決編(暫定版)

2009-09-14(Mon)
昨日のイタリアGP。さすが知将ロス・ブラウン。見事にバリチェロが今期2度目の優勝を飾りました。おめでとうございます。

さてさて、このルーベンス・バリチェロ(Rubens Barrichello)。もともとバリチェロで統一されていたと思うんですが、ここ最近バリケロと書くメディアも多くて、僕はてっきりブラジル・ポルトガル語でバリケロ、英語でバリチェロと思ってました。ところが、「いや、ブラジル人はあれでバリケロなんて読まない!」という証言を見たので、バリケロは結局何語なの?と思って調べてみました。

で、ググって得た情報とついったーの皆様の情報提供をつなぎ合わせた結論(注:僕は英語もポルトガル語もイタリア語も出来ません。念のため)。

英語:バリチェロ(ひょっとしたらバリケロ?)
ブラジル・ポルトガル語:バリチェロ、バヒケロ、バリシェロ…複数証言あって不明。詳細後述。
イタリア語:バリケロ
彼本人の発音:バリケロ。

正確な発音記号などはわかりませんので、カタカナにするとこんな形が近い、ということでご了承ください。あと、カタカナ表記時の「バリッチェロ」と「バリチェロ」のような促音、あるいは巻き舌表記は省略しました。そこまではわかりませんw

では、ブラジリアンな彼は何故イタリア語読みのバリケロで、自分の苗字を呼ぶのか。

フェラーリのドライバー、Rubens Barrichello。イタリア系の名字なのでイタリア語読みのバリケロを採用している。
【読者からの指摘】サンマリノGP、3位はバリケロではない! レスポンス



というわけで、ブラジルポルトガル語どうこうより、彼本人はイタリア系の苗字なのでイタリア語読みで「バリケロ」と読んでいるようです。あと、フェラーリ時代が長かったのもあるのかもしれません(不明)。
実際、彼が「バリケロ」と呼んでいる、という産経新聞の記者の証言もあります。

 「バリチェロ選手、あなたの名前を母国の言葉、ポルトガル語で発音してください」
 バリケロ、答えて
 「Rrrrrrぅ?ベンス、バRrrrリケッッロ」
外国人名地名の表記について(4)こんなエピソードも:証城寺の夜



元発音のソースを後で探します…多分、どっかに自分の名前を言ってるのがあったと思うんだけどなぁ…。ただ、インタビューは英語で行われるのが普通なので、「ミヒャエル」→「マイケル」みたいに英語読みしている可能性もあるのでアテにはならないのですが…。

■イタリア語

一応、念のため。イタリア語でもう1個ソース見つけたので貼っておきます。イタリア語でバリケロなのは間違いなさそうです。

バリチェロの綴りはBarrichelloなので、「バリケロ」と言うのはイタリア語読みである。フェラーリ在籍時代はイタリア語読みで「バリケロ」と呼ばれる事も多かったので、
1701 OOPer: バリチェロ?バリケロ?バリシェロ?[2007/07/20(Fri) 04:28:04]:OOPer's BBS



■ブラジル・ポルトガル語

では、彼の母国・ブラジルではなんと呼ばれているのか。これが実に諸説ありまして、バリチェロ(バッリチェッロ)説バリシェロ説バヒケロ説と様々な説があります。

バリシェロ説が結構詳しそうな人から2票(もう1個のソース)あるので、正書法(なるものがあるらしい)でバリシェロというのは信憑性高そうです。

ただ、

ポルトガルでは r の発音はスペイン語とほぼ同じように語頭や rr は巻き舌、語中、語尾は日本語のラ行に近い音が正則とされていましたが、20世紀後半頃までに都会部ではブラジルと同じように語頭と rr はのどの奥から出す音に変わったようです。現在でも田舎の方では昔の発音が残っているそうです。のどの奥から出す音でも、ブラジルでは [x],[h] で表される音でハ行に近いものですが、ポルトガルでは懸壅垂の摩擦音でフランス語の r に近いものです。
ポルトガル語の発音:教えてgoo



「rr」の発音ですらこれで、「che」に至っては謎。こんな感じで、読みの地域差も半端ないようで、実際バリチェロがどうブラジルで呼ばれているのかはさっぱり不明です。ニュースではバリシェロなんでしょうかね。

■英語

僕の乏しい英語の勘でBarrichelloは「バリチェロ」だろう、と思っていたので、特に疑ってなかったんですが、英語でも「バリケロ」じゃないか説を指摘されました。実際、この動画でも「バリケロ」と連呼してます。

ただ、これらは英語喋っている人が、本人の発音に合わせて「バリケロ」と発音しているんじゃないか、と思います。実際、数少ないですが英語の発音が「バリチェロ」だ、という指摘もあります。

なので、バリチェロじゃないですかねー。

■結論

まあ、別にバリチェロでもバリケロでもどっちでもいいと思います(何)。

ツッコミ歓迎です。ツッコミ入ったら、どんどん内容継ぎ足していきます。

適当にググっただけですが、これらの疑問を呈している人は多かったですが、こんな感じでまとめている人は見当たりませんでした。ひょっとしたらいたのかもしれませんが、残念ながらGoogle上位には表示されてませんでした。
何度も貼った「レスポンス」のこの記事を読めば大体の真相はわかるんでしょうが、残念ながらこの記事、グーグルではなかなか引っかからなかったです。

この記事が「バリチェロ バリケロ」問題を調べる人の助けになれば幸いです…。もっともうちのブログじゃ、Google先生上位には載りませんがね…。

F1分裂!?――F1のイメージの変遷から

2009-06-20(Sat)
FOTA、新シリーズ設立を発表
http://f1-gate.com/fota/f1_3908.html

F1ファンの方はすでにご存知だと思いますが、F1分裂が現実味を帯びてきましたねー。

F1に詳しくない人のために簡単に解説しておくと、この対立はF1をこれまで統括していたFIA(国際自動車連盟)と、F1に参戦しているチームでつくるFOTAが来年度以降のレギュレーションを巡って対立。
結局、交渉がまとまらずFOTA側が新シリーズを設立発表←今ココ

で、何で対立しているかというと、直接の原因は予算制限問題。FIAは予算制限をして新規参入チーム促したい。既存チーム側は基本的に予算制限には賛成だけれども、FIA側の案は性急すぎると批判。まあ、他にも色々と対立軸があって、長年つもりに積もっていたのが噴出した感じ。
そのFIAのいう予算制限策来年度から導入されるバジェット・キャップ制と呼ばれる複雑な予算制限で、「3,000万ポンド(年間50億円ぐらい)にまで予算を制限できれば、レギュレーション上有利なる」っていう制度。

*対立をめぐる背景

その背景にあるものとして、ニコニコ動画F1界の代表的な存在(?)であるquzyさんは

FIAの考えているF1っていうのはお金をなるべく使わないようにして、かつ新しい先進技術、特に環境対応技術を組み込んで、今のヨーロッパや日本のような国でも受け入れられるようなものを作りたい、と。(中略)FOTAが考えているF1っていうのは何かというと、それはそういう国以外で売れるF1なんです。(中略)F1を開催したがっている国*1が欲しいF1ってのは、ちゃちいF1ではないんですね、お金をたくさん使って、リッチで、ゴージャスで、まるで貴族のスポーツかのようなF1を開催することに自分の国で意義がある、という風に考えている国なんです。そういう国はこれからの自動車の大きなマーケットの一つなので、自動車会社はそういう国にF1を売り込みたい。
*1…引用者注。マレーシア(99-)、中国(04-)、シンガポール(08-)、韓国(10-・予定)、インド(10-・予定)のような新興国を指して。
F1ラジオ『エフワンの巣窟2』#08(2009トルコGP)


と分析されてます。どこか引用間違えていたらごめんなさい…。

まあ、これは僕の勝手な推測に過ぎないんですが、この対立軸には"F1"(モタスポ)を巡るイメージの転換っていうものがあるんじゃないかと思います。

日本でも高度経済成長期に「3C」っていう言葉があったとおり、「自動車」ってのは「工業化」「経済成長」の象徴であり、その自動車を使って競うF1っていうのが、"科学技術"への憧れも含めて、「未来的」「先進的」なイメージで今までは受け入れられていたんじゃないかと思います。まさに、本田宗一郎がF1のことを「走る実験室」と呼んでいたころのF1のイメージ。

ところが、ここ二、三十年、環境意識の高まりなどともに化石燃料を使うF1に「未来的」「先進的」なイメージはなくなって、どちらかというと「化石燃料大量消費の20世紀のスポーツ」的なイメージが残った。たとえば、Yahoo!のトップにF1のニュースがのると必ずと言っていいほど「もうF1はいらない」的なコメントがのって、F1ファンが押したと思しき「私はそう思わない」が大量に押されてたりする(笑)。
すでに日本ではF1は好事家たちの娯楽としてしか捉えられてなくて、「走る実験室」的な技術を競う場として捉えられてない(ココで重要なのは実際どうか、という問題ではなくて、イメージの問題)。多分、F1の人気の高い西欧では日本より動きは遅いと思いますが、多分同じような動きが出ているのではないでしょうか。

こういう「環境」と「F1を巡るイメージ」の問題が、HONDAをF1撤退に導いたんじゃないか、とか僕は勝手に考えていたりするんですが、F1はこういう問題に対応しなきゃいけない。

そこで打ち出されたのがFIAが今シーズンから導入したKERS(エネルギー回生システム)であり、[環境対策」をメインに打ち出したF1ということでしょうか。「環境対策」ってのが今の時代にほぼ唯一の「未来的」なイメージを提示できる科学技術でしょうし(あとはバイオとかかな?)。

それにたいして、NIEs諸国やBRICs諸国ではどちらかというと前者のF1のイメージが必要とされている。これはかつての日本の状況に近いのではないでしょうか。ここ数年、新興国がある種「先進国の仲間入り」のアイコンとして国家レベルでF1を招致したりしているわけですし。

まあ、そんなことをぼんやりと思ってました。が、これはあまりにも日本に縛られているのかも。何せ、ヨーロッパにおけるF1の位置づけがよくわからないし(笑)。

*個人的なF1分裂への意見

個人的には、F1分裂には反対です。F1で最もブランド価値が高いのは、「フェラーリ」か「モナコGP」かみたいな話が2chでされていましたが、僕は「F1」という名前だと思うので。誰でも知っている「F1」という名前は本当に価値があると思うんですが。

西欧圏なら分裂後の名称も内情も知っているだろうからいいかもしれないけど、日本やアジア諸国では「F1」ブランドがないと新規ファンの開拓出来ないと思う。
「GP1」(仮称)と「F1」では、モタスポファン以外にとって全く意味合いが違うわけだし。

面白いレースをすれば、必ずファンが増える、とかあんまりにも甘い考えだと思うんですけどね…「面白いレース」をそもそも見てもらう機会が出来なければ、何の意味もないし…。そして、機会を作るうえでブランドっていうのは想像以上に機能すると思います。

まあ、最悪のシナリオは共倒れっていうシナリオですが…。実際、アメリカのフォーミュラレースもインディが最終的に勝ったとは言え、ゴタゴタでかなり人気が落ちて、NASCARに人気を取られたみたいですし。
FOTA側が人気は取るけど、慣れないオーガナイズが出来ず経済的に失敗とかありそうで怖い…。

*バーニー・エクレストン

バーニー・エクレストン、和平協定の仲介役を要請される
 F1通信

F1界の全てを握っていると言われているバーニーがどうも動きが鈍くて、気になります。今回のF1分裂騒動では「これでモズレー&バーニー支配から脱却!万歳!」みたいな意見が結構見られますが、モズレーとバーニーが今の時点で同一行動ってのはかなり怪しいと思うんですが。

金の亡者たるバーニーが「FIA」側に味方しなきゃいけない理由なんて、「既得権をにぎっているから」ぐらいしかない。バーニー側としてはモズレーの進める「予算制限策」も「環境対策」も多分どうでもいい、っていうか、バーニー側にとって最もマイナスなのはどう考えても分裂。
モズレーは「予算制限>分裂」でも、バーニーは「分裂>予算制限」なわけで、絶対分裂回避の裏工作していたと思うんですが…うーん、不気味だ…。バーニーの影響力もそれだけ低下しているってことなんでしょうか。

F1ブログではないゆえのF1の宣伝

2009-05-26(Tue)
先週末は(人生で初めて?)リア充ならぬF1充やってました。F1について酒飲みながら昼間からくっちゃべって、夜はモナコGPを見て…。
普段まわりにF1について語れる人がなかなかいないので、本当に楽しくて貴重な時間でした。

まわりの人を聞く限り、「F1大好き」って人は「友人の友人」レベルでそれなりにいるみたいですが、直接の知り合いにはなかなかいないんですよね…。ちらほら見る、って人は結構いますけどね。

そんなわけでまわりにF1をこそこそ宣伝中したりはしてます(笑)。

F1もっと広まらないかなー。ブラウンGPがホンダのままだったら、今頃F1ブーム再来していたかも…と思うと、もったいなすぎる…。

*F1の魅力

せっかくなので、あんまりいないと思いますが(笑)、一応ブログの読者向けにF1の魅力は語ってみる。

F1の魅力はマシンの格好良さ、ガチンコバトル自体の面白さ、戦略の面白さから、ドライバー・チームの裏話や裏政治の面白さ(←スポーツとしてそれはどうなのかと思いますが・笑)まで色々あって語ろうと思えばいくらでも語れるんですが、どうしても一つ選んであげるとするなら、「人間」をあげます。
あらゆるスポーツそうといえばそうかもしれませんが(笑)。

たとえば、今のF1って、ドライバーからしてみれば、本当に「平等」という名前とは程遠いスポーツで(笑)、レースの結果はマシンの速さで6、7割は決まってしまう(マシンは全車同じではないので)。

でも、遅いマシンでもコンマ1秒でも速く走ろうとドライバーは努力する。マシンの120%が引き出せれば、自分より速いマシンに勝つことができる(かもしれない)。信じて走り続ければ、運が転がり込んできて優勝できたりする(かもしれない)。
さらに言えば、(ドライバー本人がマシンを直接つくるわけではないですが)マシンの状態を的確にエンジニアにフィードバックすることによってマシン自体を速くできる(かもしれない)。

本当によく思うんですけどF1って平等とは程遠い(笑)。やたらと政治が介入してきたりするし、ドライバーの決定に能力以前にナショナリズムとかお金とかが介在してくることだって珍しくない。トップ走行中にエンジントラブルでリタイアとか、こんなに理不尽なスポーツないですよ、本当に(笑)。突如として、車会社の本社が撤退を決めたりとかね(それは他のスポーツでも今は普通になってしまったりしてますが…)。

でも、ドライバーしかりエンジニアしかり、そんな与えられた環境の中で、全力をつくす。
たしかに、不確定要素も多くて理不尽なことも多いけれども、その中で全力で戦う「人間」がすごく輝いていて、僕の中でF1を見る最大の理由になっている気がします。
…もちろん、理不尽なことは減るに越したことはないんですが。

なので、R28に続いて、これまた微妙なR29で戦うアロンソに今年も頑張って2、3勝してほしいなー、と思う今日この頃です。厳しいかなー。

…色々いいましたが、F1はまだマシで他のモータースポーツはもっと知名度は低かったりするんですが…。まずはF1って感じでしょうか…。

ブラウンGP勝利に今更ながら思うホンダF1撤退

2009-03-30(Mon)
日曜日は朝5時まで大学にいたり、F1みたり、00みたり、「みなみけ」最終回みたりしているうちに終わってしまいました。

F1開幕戦・オーストラリアGPはHONDA F1を受け継いたブラウンGPが1-2を決め、ジェンソン・バトンが3年ぶりの勝利!
バリチェロはミスもありましたが、ベッテルとクビサが絡んだおかげで、2位。まさか今年もバリチェロの表彰台を見ることになるとは、数ヶ月前に誰が想像しただろう(笑)。トゥルーリはペナルティでせっかくの3位表彰台をふいにしてしまったわけですが、どうもF1のペナルティって毎回毎回不可解なんだよなぁ…。

*今更ながらホンダF1撤退の話

今にして思えば、ホンダのF1撤退って、金銭面の問題よりも、ブランドイメージの転換を目指したのが大きかったんじゃないかなぁ、と思います。実際の今のブラウンGPの運転資金はホンダが出しているという噂もありますし、2009年3月期決算でホンダは通年ならば黒字の見通しらしいし(もちろん下期のみなら赤字ですが。ひょっとしたら赤字に下方修正されてたりして)。派遣切りするぐらいなら、モータースポーツを切れっていう批判はもちろんあるわけですが。

F1を切る、っていうことで「レース」「スポーツ」っていうイメージのあるホンダブランドの転換を狙ったような気がします。次期NSXの開発も中止になったのがいい例で、F1に付属する様々なイメージをホンダはもはや必要としてない。もっと言えば、宗一郎の威光も必要としてないんじゃないでしょうか。

今、ホンダが売りたいのはインサイトで、F1で「エコ」がアピール出来るならば、ホンダがF1に参戦し続けることが出来たのかもしれません。しかし、ホンダF1が2007年に投入したアースカラーは、その遅さも相まって「モータースポーツなのに環境保護とか偽善的」とかボロクソに叩かれた、と(そういえばバトンの苦悩はこの年から始まった・笑)。

まあ、そういうわけでモータースポーツファンはこれ以上ホンダに何か期待しない方がいいんじゃないでしょうか。

本ブログはXP+IE7、Firefox3、Safariで一応確認しています。
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Author:Kei
文学部卒業して、冴えない仕事を冴えない顔でやってる。スバル持って北海道に移住したい。

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