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ジェンダー論をオタク論に応用してみた

2007-11-15(Thu)
大学で「ジェンダー論」の授業を取っているんですけど、ジェンダーの理論とか聞いているとたまーに「これオタク論に応用できるんじゃね?」とか思ったりして、授業中に1人で心の中で笑っていたりする(笑)。こんなもの、先生にも質問出来ないし、どこに持って行けばいいんだ!ってなわけで、ここに書きます。授業中の単なる思いつきなので、合っているかは全く保証できません。単なる与太話として聞いたほうがいいと思います(笑)。

セジウィックの『男同士の絆』という本がベースですが、僕はこの本を読んでないので(!)、全部先生の受け売りです。

セジウィックは「男―女―男」という三角関係を想定するんですね(ブログと言う形式上、三角にならないのでその当たりは脳内補完で)。主に想定するのは『こころ』でいいしょう。で、ここで注目するのは「男―男」の絆。この「男同士の絆」が強いから女性は社会進出できないんだ、というフェミの理論なんですね。

その男同士の絆において、女性と言うのは交換される存在なんですよね。って、そこで怒らないでね、女性の皆さん(これを見ている人にいるかは知りませんが)。レヴィストロースの親族の理論がベースで、「女性は共同体同士の関係を保つために交換されるんだ」という構造主義のベースの議論があるんです。これを近代的な見方で「女性蔑視だ!」とかいうのは簡単ですけど、色々複雑な事情があるんです。その当たり、怒る女性の方がいらしたらレヴィストロースを勉強してください。それでも文句があるなら、レヴィストロースに言って下さい。まだ生きているらしいですから(!)
それはともかく、この三角関係において、女性は「男同士の絆」を深めるために交換される存在なんだ、という理論なんですね(ここでは広義の交換です)。

簡単に言えば、現代社会において男性が「主体」で女性が「客体」として扱われているという現状があるわけですよね(また言っておきますけど、僕がこの状態が賛成だって言っているわけじゃないですよ?)。例えば、『こころ』においてはお嬢さんの意志なんて全然考えられてなくて、メインになるのは「先生」と「K」の二人の絆の話なわけなんですよね。お嬢様は完全に「客体」として扱われているわけですよ。
でも、実際は女性は「客体」ではなくて、「主体」なわけですよ。それが様々なドラマを生み出すわけですが…

-------以下オタクの妄想タイム---------
いやさあ、この図式を見て思ったわけですよ。これまんまオタク界に当てはまるではないかと(笑)。
ニコニコとかあちこちで、「○○は俺の嫁」とか取り合っているオタクどもに。

キャラクターというのは現実にはない完全なる「客体」として機能するわけですよ。「あんたなんて大嫌い!」がオタクには本当は「(ツンデレだから)好き」と取られるから、キャラクターもきっとストーカー被害にあっていらっしゃることでしょう…なんてことはなくて、完全なる「客体」。
で、オタクは「主体」。「○○は俺の嫁」とかで、ある意味コミュニケーションがとられている。つまり、この完全なる客体(キャラクター)は「男同士の絆」を深めるのに使われている。萌えキャラが同じだと、仲間だって感じするじゃないですか(え?しない?)。つまり、(現実ではありえない)『こころ』的な三角関係がここに存在するのではないか?

と、授業中思いついて、心の中で爆笑した。とりあえず、有瀬さんとかがみんの取り合いはもうそろそろ決着をつけたい。
あと、スクールデイズの世界は最高。でも、嫌われキャラだから、「男同士の絆」を深めることが出来ないので非常に残念。言葉なんて知るか!
でも、いま思いたったっけど、「SchoolDays」では「女同士の絆」が成立しているのかな?たしかに、伊藤誠が客体(単なる受動的なだけだけど)として…今のエロゲーはフェミニズム的なんだ(絶対違う)。

-----------以下再びセジウィックに戻る--------------------

さっきから、「男同士の絆」を連呼してますけど、そんなに「男同士の絆」って重要なのか?
「ホモソーシャル」という言葉を使って、普通は説明されます。ウィキペディアには体育会系的な人間関係みたいに説明されているけど、いいのかな?これって(笑)。まー、体育会的で(ポリスの)スパルタ的な人間関係ですよね。寄らば大樹の陰、先輩とか上司の言う事なら素直にききまっせー、みたいな人間関係です。まー家父長制の権化みたいな人間関係とも言えるかもしれません。
(自分のことぐらい自分でしろ、という上下観を持っている僕としては非常にうざい人間関係ですが・笑)

でも、これは同時に「同性愛嫌悪」というのもあるんですね。「同性愛」が何で嫌悪されるかというと、同性愛者の男性って世間からは「女性化した男性」という目で見られるんですよね。イメージとしてはKABAちゃんみたいな(笑)。実際はそうでもないけれども。
つまり男性中心社会においてはそう見られることはある意味権力を失った、と見られることと同義なわけです。つまり、「同性愛」と見られることは回避したい。

結論としては「ホモソーシャル連続体」が絆を深めていけばいくほど、男性中心社会においてはいい。だけれども、ある一線を越えると「同性愛」と見られてマイナスになる。
でも、その一線がどこにあるのかわからない。そもそも、別になくても問題ないんですよ。つまり、異性愛者/同性愛者というのを同一直線上(連続体)で捉えようと言うのが「ホモソーシャル連続体」なんですね。
でも、その一線がどこにあるのか?というのは恣意的なんです。どこからがセクシュアルなのか、どうかなんて明確に決まっていない。「宝塚」をレズビアンと見る人なんて日本にはいなくても、海外ではそういうニュアンスでとられてしまう。つまり、どこからがセクシュアルなのかなんて文化的社会的なものに束縛されるんですよね。

で、ですね再び『こころ』の話に戻るわけですよ。

先生とKが同性愛者だったという読解があるのは有名だと思います。島田雅彦『彼岸先生』とか。でも、この理論に従えば、先生とKが強い絆(ホモソーシャル)で結びついている関係であって、それをホモセクシュアルと解釈するのはどうなの?という話なわけですよね。
でも、ホモセクシュアルで解釈すると全く違う話に見えてしまう、というのが現状なんですよね。多分、僕達の中でのゲイへの偏見なり、同性愛嫌悪があるからだと思うんですけど。

異性愛者/同性愛者の境界線は恣意的。ならば、恣意的であるならば、どこにひいてもいいじゃないか。だから、そういう読解も一つの読解としてはありじゃないかと僕は思うんですよ。
実際やって見たら、「名作を汚すな」的な拒否反応が現れる。これが同性愛嫌悪なんですよね。そういう批判を敢えて誘い出して問題化させるという点でも、『彼岸先生』みたいな試みはもっとされるべきだと僕は思うんですよ。

------以下オタクの妄想パート2--------------
いやー、これ聞いて思っていたのがやっぱり腐女子のことでして(笑)。

前述の通り、BL的な読解も一つとしてはありなんですよ。テクストとは作者の意志離れて、読解されるものだし。キラ×アスランでも何でもやってくれみたいな(僕には関係ないけど)。ホモソーシャル連続体のどこに線を引くかは恣意的なんだし、どこで区切って読解しても一つの読解としては成り立つ(区切らないというのが理想だけど、現実的には難しいので)。

でも、やっぱり気になるのがオタクのBL叩き。今でこそ、腐兄や腐男子と言われる人もいるらしいけど(笑)、やっぱりオタクってBLとか腐女子とか叩く人多いじゃないですか。これも一つの同性愛嫌悪なのかな、と思いましたね。俺のガンダム汚すな!的な(笑)。
僕はガンダムには愛がないので(笑)、「エヴァ」で語ると、僕もエヴァンゲリオン24話って大嫌いなんですよね。BLBLBLBLで(笑)。でも、何故嫌いなのか、というとやっぱり「同性愛嫌悪」というのがベースにあるような気がします。
ふと思いましたけど、「エヴァ」24話なんかはシンジ×カヲルが「友情」なのか「同性愛」なのか区切りが付け辛い例としてあがるんじゃないんでしょうかね。実際、区切りなんてもともとなかったわけですし。それが出来たのは近代以降らしい…ですよ?
でも、僕はLAS派なので、あれは「友情」ということで(笑)、なんていう恣意的な読みも成立するわけです。

で、結論。ニコニコとかで『らき☆すた』MADを半年間色々見ていて、
百合ありじゃね?
とか思った今日この頃。

なんていう結論に達したあたりで、またあした?。
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>「○○は俺の嫁」とかで、ある意味コミュニケーションがとられている。つまり、この完全なる客体(キャラクター)は「男同士の絆」を深めるのに使われている。萌えキャラが同じだと、仲間だって感じするじゃないですか(え?しない?)。

ああー分かります分かります。
「○○は俺の嫁」という主張は、所有権を主張するという意味で一見排他的な意見に捉えられますけど実状は「~~の中では○○が大好き(一番好き)」くらいの意味しかないんですよね。"嫁"という設定は実のところ必須ではない。逆にそういうフレーズで同調することで仲間意識を呼び起こしているのだと最近深く思います。「好きなもの同士」という閉鎖的な仲で、コアな話をすることに楽しさを感じ取るのがオタクの特性だと思うので……。

とりあえず、TVに出るオタク(もどき)の「俺の嫁」発言を字面通りにとるのはちょっとどうかしてほしい……わざわざそういうことをTVで言う方も、わざわざ言わせる方も。

>とりあえず、有瀬さんとかがみんの取り合いはもうそろそろ決着をつけたい。

あ、ありがとうございます。つまりそれは、僕が頂く方向でよろしいわけですね?

>「同性愛」が何で嫌悪されるかというと、同性愛者の男性って世間からは「女性化した男性」という目で見られるんですよね。
>つまり男性中心社会においてはそう見られることはある意味権力を失った、と見られることと同義なわけです。つまり、「同性愛」と見られることは回避したい。

マジですか……。つまり、男尊女卑的な発想が完全にとっぱられたところではBLありありと(笑)。僕はどっちかっていうと、恋愛関係は「男×女」じゃなきゃならない、という現代の文化性、価値観に騙された結果だと思ってましたがどうなんでしょう。家父長制の名残は関係ありますかね……。権力を失うことに対する抵抗感が原因だとすると、逆に「権力のない男なんかと恋愛なんて信じられない!?」みたいなことを女性が思い始めるということですよね……。

「男女間で恋愛しなければならない!」という発想がなんかこう、現代らしいというか……家父長制が強かった頃は恋愛なんてものがありませんでしたからね。平安まで戻れば別かもしれませんけど(笑)。古代ギリシアじゃくじびきで政治家――じゃなくて、男同士で恋愛したそうですよ。男子しか市民権が与えられてなかった男性中心社会で。

逆に言えば、百合万歳じゃないですか(笑)。逆に、女が男みたいに権力を得られるのだから!(笑)

っていうか、女性から見て百合ってどうなんだろう。気持ち悪いのかな。男→汚い、女→綺麗みたいな価値観が男女わけ隔てなくあるような気がして……男×男が気持ち悪いと言われる原因はそこにもあるんじゃないかなーという気がします。

やばい超おもしろかった。
この記事は流行ってほしいな~。

上のコメントの方も言ってますが、「俺の嫁」発言は萌えキャラを客体化したコミュニケーションになってますよね。ただ僕は「大好き」以上の意味はないとは思えなくて、むしろ「穴兄弟」的な気持ち悪さを感じてしまうので、あまりこの言葉は好きじゃないです...。

異性愛者/同性愛者の境界線が恣意的であるのと同様に、「もともと連続体である(?)男/女にあえて境界を引く」という点で、やはりジェンダー論というのはいかにも近代の議論という気がした。
逆に最近では恣意性が非難の的になって『バックラッシュ!』という本が出ていますよね。

この「連続体で考える」っていうのはオタク論以外にもポストモダン全般に使えそうですね。そういうふうに捉えれば、BLも百合も同性婚も趣味の問題でしかないわけだw

「エヴァ」のシンジとカヲルについてですが。
シンジ→カヲルは思春期の少年少女に特有の擬似同性愛でしょう。
シンジは異性が怖いから、その前段階として同性であるカヲルに擬似的な恋愛感情を抱いたと。
24話の画コンテには、シンジがカヲルに憧れを抱いているという記述があります。
もっといえば、十数年前に、庵野秀明がこの二人の関係についてはそこそこ語っています。
たとえば、シンジとカヲルについては「マイ・プライベート・アイダホ」という、
有名な洋画を参考にしたと言っています。
シンジを思わせる主人公が、
カヲルを思わせる美青年に恋するという洋画ですね。ちなみに悲恋で終わります。
庵野はさらに「カヲルはもう一人のシンジ、シンジにとって理想の自分」という興味深いことも言っています。
なんにしろ、シンジが向き合う相手はもう一人の自分であるカヲルでも、お母さんである綾波レイでもなく、異性で他人のアスカであるべきだとは思いますが、なかなか…
(ついでにカヲル→シンジは、分かりません。あいつは使徒だから。人間じゃないから。
よくカヲルはゲイキャラの代表のように言われるけど、それは間違いだと思います)

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