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「福岡から考える」は出ないのかな?

2007-12-14(Fri)
東京から考える―格差・郊外・ナショナリズム (NHKブックス 1074)東京から考える―格差・郊外・ナショナリズム (NHKブックス 1074)
(2007/01)
東 浩紀、北田 暁大 他

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友達が「この本、内容がないよう」とか言っていたけど、確かにそうだった(笑)。いや、面白かったですけどね。
とりあえず、北田は工藤静香のファンであることがわかりましたー、っていう感じで東がいじり役で北田がいじられキャラになっているというエンターテインメントな一冊(勿論、冗談ですが・笑)。
この本で明らかにされていくのは、ジャスコ的――北田の表現を借りれば国道16号線的、三浦の表現を借りればファスト風土化――なものが、郊外だけではなく都心部にまで広がってきていると。
それに対抗するには、青葉台的なシミュラークル的郊外か浅草的なテーマパーク化という逆説は面白かった(笑)。
これも最近はやっているのかどうかすらよくしらないけどロハスとかスローライフとかも被ってきますよね。
例えばロハスを志向する人が好きそうな「有機農業野菜」が何故高いか?そこはマルクス主義的に労働価値で価格が決定されているから…という側面もあるでしょうが、実際は「有機農業」というブランド(=他製品との差異)だから高いわけでよね。
つまり、消費社会へのアンチテーゼ(と思われるもの)が、消費社会的でしかあり得ないという逆説が存在する。それと似ている気がします。
いや、実はこの本読んで気になったので、色々ロハスについてネットで調べてみたわけですよ。そしたら、結構面白くていつかまとめて記事書くかもしれません。勿論、ロハスの思想自体が面白いわけではなくて、こういうことを勧めているサイトの管理者とかが面白いんですよ。なんか、自己啓発セミナーで人格改造されて天使みたいに振舞っている人みたいな感じで(笑)。

この二人の凄いところは3章までは東京の話をしていたのに、4章で一気に抽象論になります。
簡単に要約すると、
リベラリズムは様々なものを脱構築していった。その結果、残ったのが生身の身体だった、と言っています。例えば、フェミニズムは性というものを脱構築していった(バトラーなんかはセックスまでジェンダーだと言ってます)。で、その結果残ったのは、リプロダクション(出産)はどうするか?という問いなわけです。
こんなこと言うと、フェミニストの人の怒られそうだけど、近代的な家族観を今復活させようという運動があるわけじゃないですか。「男は外、女は内」という概念を復活させれば、最も効果的な少子化対策になるのではないか?と言われれば、意外と反論に苦労するリベラリストは多いと思うんですよね。
まーこんな感じで、「リベラリズムの外部」に存在する問題がある。人間平等!自由だ!と言っても、子供は女性しか生めないし、生物的な部分に関しては人文はお手上げなわけですよ。
そういうことがみんな薄々分かっているから、文系は竹内久美子とか茂木健一郎とかに弱い!なんか、すごそーなことを言われるとどんなトンデモ理論でも勝てなくて、「これからは理系だ」なんて言ってみたりする。だから、『ゲーム脳の恐怖』なんていうトンデモ本が売れるわけだ。
リベラリズムの外部に、立脚した(ふりの)理論をバックラッシュ派や保守派は組み立ててくるから強いんですよね。人間が地中からキノコみたいに成人で生まれてくるという状況ならリベラリズムは容易なんですけどね(笑)。実際は、子供の頃は親に従わなければならないし、老後は誰かに介護してもらわなければならない。そういう生物学的な限界があるよね、というまぁ当たり前と言えば当たり前の話です。

ロールズとローティの話が出てきていましたが、僕なんかがまとめても大して意味はないと思うのでやめときます。ローティ読まなきゃなぁ…。

で、閑話休題
この手の本を読むと、つい考えてしまうのが東京という街の特殊性なんですよね。
良く思うんですけど、東京と地方の最大の格差って、文化格差だと思う(って言ったら友達の同意されたで書く)。少なくとも、サブカルチャーに浸っている人文の学生のリアリティとしてはそう。
確かに、経済格差もあると思いますけど、それは経済の人に任せて(笑)、白石みのるのトークショーのレポを書きながら「俺、今東京にいるんだなぁ」というのをすごく感じたわけですよ(笑)。
さすがに文化資本というのは言いすぎだと思いますけど。ただ、思春期以降、何らかの文化に興味を持ったら東京と地方の格差は驚くほどあると思います。それこそAmazonなんかでは埋められないような格差が。

別にそれだけのことから、「東京は特殊だ」という荒っぽい結論を引き出すのは難しいだろうけど、僕の実感としては東京の特殊性はある。この本では「渋谷はこういう街で、新宿はこういう機能を持った街で」といった物語という機能が失われつつある、と言っているんですけど、僕の地元・福岡ではその前提条件のまず地名で「何とかの街で?」と語ることはほぼ不可能に近い。まーやろうと思えば出来なくはないですけど、マスメディアの力が桁違いだから、まず物語の共有度(?)が低いから、困難だと思う。福岡よりも小規模の都市なんてそれに輪をかけて難しいと思うわけですよ。

滔々と語って何が言いたいかというと、「東京から見える」ものもあるだろうけど、同時に別の「地方から見える」ものも少なくなく、「東京」より普遍的な問いを提示出来る可能性も秘めているのではないか?ということを言いたかっただけです。

まーでも、「福岡から考える」なんて書ける人もいなければ、読む人もいないよなぁ…。
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あーこの本読みたかったんですよ。書評ありがとうございます。
ロハスとか特にひどいけど、東京的な価値観って良いこと(スローなこと)言ってても、ことごとく裏が超エグイと思うんですよw

あと東北出身者の僕から見ると、福岡って、結構国際情勢的にいろいろあった土地だから面白いと思いますけどね(面白がっちゃ不謹慎なのかw)。

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