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思想地図なんとなくレビューシリーズ第2弾&コメント返信

2008-05-02(Fri)
今、『思想地図』の記事を書くとアクセスがグーンとUP!することがうちのカウンタで実証されています。『思想地図』を媒介として多くの人が繋がっているみたいでいいですね。増刷も決定したようで…って、うちの生協にはまだ10冊ぐらい余ってましたが。

とりあえず、「アスカとハルヒどっちがかわいいか」なんていうネタ記事を書いている場合じゃないことだけはよくわかりました。というわけで、『思想地図』レビューシリーズ第2弾。第一弾はこちら

思想地図 vol.1 (1) (NHKブックス 別巻)思想地図 vol.1 (1) (NHKブックス 別巻)
(2008/04)
不明

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ようやくAmazonで書影が出ました。でも、この手の味気ない表紙貼ってもねぇ…。

福島亮太『物語の見る夢』

「サブカルチャーは本質的に無国籍で、かつて柄谷行人が言ったように、そこには「構造」しかない。しかし、重要なのは作品の構造以上に、消費や欲望の新しい構造なのだ」そして、ここで福島さんは「ライトノベルを『神話』(=一種の取捨選択のシステム、つまりある複雑な問題を、特定の形式によって解決しようとする装置)として捉える」ことを提案しています。『ハルヒ』とかある意味、異類婚姻譚だよね??って、そんな話じゃないらしいです。「その枠内ですべての『可能性な回答を連続的に派生』させるシステムであり、そのシステムは変換の可能性が尽きるまでオートマティックに動き続ける」
「ある素材がライトノベルになるということは、その素材を自由に育て、自由に別の文脈で利用して構わないという態度の共有を促す」

ここれ大事なのは、そのライトノベルの『可能性』『連続性』ということみたいですね。例えば、日本においては本編のキャラクターを使って「二次創作」され、コミュニケーションされる素材として機能している。つまり「可能性」と「連続性」を兼ね備えている、というかそれを前提とした「構造」なのだ、ということなのでしょうか。

その後、中国(以下、大陸部のことを指す)と台湾ではどのようにACG(アニメ・コミック・ゲームという言葉だそうだ)が受容されているのか、という話が続きます。
簡単にまとめると「華文世界では『作者』のコミュニケーション上の地位を強調しようとする神話的処理が育まれてきた。中国では作家のアイドル化、台湾ではウェブの書き手の存在感を誇張している」と。2ちゃん的なコミュニケーション=「アイロニカルな形式が、ウェブのコミュニケーションを担保するうえでの重要な文化資源」と対比されています。

「現代の文化は物語の内容以上に物語の《夢》の世界と、つまり物語を拡散させ、転位させ、再解釈する選択的な能力にこそ繋がっている」とのことです。

まぁ、これに対比されるのは「近代的な小説観」(作品は作品として完結されてなければならないみたいな)なんでしょうか。『らき☆すた』の登場時に言われたのが――それ以前からも言われていましたでしょうが――、今やオタクにおいて作品の消費の仕方が「コンテンツ消費」から「コミュニケーション消費」(つまり、作品によってコミュニケーションすることを消費している)にシフトしている、といわれます。
近代の文脈では否定的に取られがちな、「二次創作」「コミュニケーション消費」というのものを、「構造」「神話」というところから再解釈することによって、肯定的に捉えようとする見事な論文ではないでしょうか。

呉咏梅『中国における日本のサブカルチャーとジェンダー』
勉強にはなったぐらいしか感想ないので省略。
ただ、中国人のインタビューがちょっと面白かったので引用。「日本では、正常なものが描きつくされると、今度はいじょうなものに関心が移っていく傾向があるね。」
全くそのとおりです(笑)。

東浩紀×萱野稔人×北田暁大『日本論とナショナリズム』

はい、この本のメイン対談です。でも、この手の東浩紀の対談のいきつく先は大体決まっていて、対談の後の斉藤哲也さんがいうように「近代的主体を確立すべきだvs動物的主体でいいじゃん」という二項対立で落ち着いてしまう。
というわけで、なんていうかいい発言は一杯あるんですが、相変わらずすぎて、まとめる気がサラサラしない(笑)。

斉藤哲也さんの文章をベースに、独断と偏見でこの二項対立で思想家達を分けてみた。







「能動的主体」vs「動物的主体」
「近代的自我を確立すべきである。それが敗戦の原因である」キャッチコピー「堕落しきっていて全然ダメな連中こそが実は日本的主体の新しい希望なのである」
丸山真男、三島由紀夫発祥坂口安吾
三島的ナショナリズム、「方法としてのナショナリズム」「「主体確立としてのナショナリズム」ナショナリズムジャパン・アズ・ナンバーワン(経済的においては一流)的なナショナリズム。けど、別に必要ない。
大塚英志、現在の柄谷行人、萱野稔人、後期宮台、中島岳志現代の思想家前期宮台、東浩紀、80年代浅田彰
国民、公民目指すべき人々大衆?というかすでにそうなってる?
規律訓練?管理環境管理?


余談だけど、やっぱりこうしてみたら宇野常寛は「動物的主体」側だと思う。宇野は東が「動物的主体」⇒ギャルゲーでいいじゃん、って言ってるのを、ナンパの方が楽しいぜ!って言っているだけ。少なくとも『PLANETS』を見ている限りそんな感じしかしない。ちなみに、このブログは後者です(笑)。

というわけで、いくつか発言を抜粋してみた。

萱野
「消費社会論というのはナショナリズムを明示的には通過せず日本の現状を肯定し、自己を肯定するための巧妙な装置だったのではないか」
「日本では完全雇用を目指して経済的なおちこぼれをなくそうとしたり、というかたちで、人々を社会に包摂していくというのが統治の主要モードでした。しかし、今や貧困者や犯罪者は社会化される回路を断たれ、社会にメインステージから強権的に排除され、社会の中にかく乱的な要素を持ちこまないように管理されるだけ」『排除型社会』って奴です。「排除型の統治モードに歯止めをかけるためにはナショナリズムがそれなりに有効だと考えるからです」
「ナショナリズムは政府に対する支配力を増す」「『これ(政府資源など)はおれたちのもの』という感覚を一回作らないといけない」←まず、それ以前に東と萱野の間に「ナショナリズム」定義の違いが横たわっているようにしか思えないんですけどね…。

東浩紀
「動物性には論理的な必然性もあるのだから、もっとそちを突き詰めていいのではないか」
「オタク文化は、成熟を拒否したまま、いかに脱社会的にだらだらと年をとるか、そういう壮大な実験をやっていると言ってもいい」←読んでてお茶吹いた。岡田斗司夫ってこんなこといってるんだ(笑)。痩せて存在感なくなってるぞ、おい。
「ナショナリズムに陥らず、市民的主体性を国民一人ひとりが回復する、なんてことも空理空論に思えます」
「個々の承認は私的に小さく日常的現実で処理してもらい、公はバックグラウンドで物理的な共通資源の管理に徹してもらう」←宇野常寛かと思った(笑)。この章のタイトルに「セカイ系国家日本」というサブタイトルがついてるのは面白い。
cf.「パノプティコンにすら見られていない不安」

このブログにおいてのレビューというのは、僕の個人的メモという側面が強いので、引用ばかりです…すみません。

コメント返信

>tamakiさん

>(ゆとりはハルヒってよく言われてますよね……?違ったかな?ハルヒはアニメ全部見ましたけど)

って、言われますよね。まぁ、『エヴァ』はリアルタイム世代じゃないからですからね…。

>どんどんおかしくなっていくのが好きなんですよね、まともだったのが、ほろほろ崩れていくっていう感じ。だってこっちの方が文学的じゃないですか

全く、同感です(笑)。何を持って文学的とするのかはわからないですけど…(笑)。

>ハルヒはキョンとペアだったら大好きですけど(いわゆるカプ萌え)ハルヒ単体はちょっとって感じ。

そういえば、昨日のメッセでも同じこと言われました(笑)。「キョンとハルヒはボケ、ツッコミとして成立しているけど、アスカとシンジは一方的だとか何とか」

実を言えば、「ハルヒ」の中ではハルヒは好きなキャラだったりもするんですけどね…周りには何故かみくるちゃん好きとか思われてましたが。
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