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『まなざしの地獄』読みました

2008-12-04(Thu)


なんか、林原めぐみのノリで、「めぐねえ、かわいい」とかコメ書きそうになってしまったけど、よく考えたら、中島愛って自分より年下なんだよなー…若いねー。年下の声優とかアイドルって、どうやって扱えばいいんだ!未だにわからない!

久々のレビュー。しかも社会学本。…ひょっとしたら、僕が社会学の本を取り上げること珍しくないと思われているのかもしれませんが(笑)、本当の社会学者を取り上げたことは過去にそうそうないはず。多分、過去に取り上げたのは、大澤真幸ぐらいだと思います。

まなざしの地獄まなざしの地獄
(2008/11/07)
見田 宗介

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『まなざしの地獄』は永山則夫死刑囚の話ですね。余談ですが、青森県というところは、太宰治といい、寺山修二といい、永山則夫現代人の憂鬱みたいなものに敏感な人を排出するのでしょうか(あるいは加藤智大を含めていいかもしれません、決してネガティブな意味ではなく)。一度、昔から青森県には行ってみたいと思っているんですけどねー、太宰治持って(笑)。なにせ、全くつてがないので…青森には。

簡単に本書を要約すると、上京とは永山にとっては自己解放への企図だった、と。しかし、それと対照的に東京が上京してくる若者に求めるのは単なる「新鮮な労働力」だけだったと。いわば、「勤労青少年」の像に合致する振る舞いを当然のこととして期待し、要求する暗黙の視線、他者たちの自己に対してさしむける視線とリアクションによって、確実に彼自身の未来を決定した、という話。つまり、都市がむける「まなざし」がN.N.にとって地獄だったと。

現代におきかえるならば、上京というのは、自己解放(束縛するようなものなんてないよ!)というよりは、自己実現といったところでしょうか。今でも、上京というものには、こういう構図はある程度は残っているんだと思います。

実は僕は『アキハバラ発』の記事の中で、はっきりと「事件から社会が語ることの出来る回路がわからない」なんて書いてしまっているんですが(笑)、この本読むと大分すっきりします。ただ、ポストモダンの世の中でそれが通じるのかはわかりませんが…(それこそ秋葉原通り魔事件が、仮に渋谷でヤンキーが起こしたものだったとしたら、僕の中で事件の重みは多分大きく変わったと思います)。

さて、それはともかく、この本には見田さんの論考のあとに弟子の大澤真幸の解説がついていて、永山則夫と加藤智大の比較についての解説がついてます。永山にとっては、視線が地獄だったと。それに対して、加藤は誰にも見られてないということ(=まなざしの不在)が地獄だった、であり見事に好対照だと。
家郷(高度経済成長により崩壊)→マイホームを再構築→それすら崩壊という状況の中で、その後に大澤真幸はこう述べています。

「マイホームという<個別としての家郷>に代わるもの、さらにいっそう新しい家郷とは、直接の共鳴関係によって、結ばれた(と幻想しうる)共同体ではないか。家族の外部にいる<他者>との間に(客観的にみれば)偶然的・偶有的な共鳴の関係が成り立つとき、人は、そこに、家族との関係よりも原初的で深い必然性の感覚を覚えることがある。そうした必然性の感覚のもとに結ばれる関係のネットワークに、家郷に代わる精神的拠点が求められようとしているのではないか

これは主にネット上の人間関係とかを前提としているみたいです。言っていることはあっていて(というかそうならざるを得ないのかもしれませんが)、随分楽観的だなー、とか正直思った。それこそ、ネット上で交換不可能な人間関係なんて築けるのだろうか…まあ、まだ移行期で、もっと下の世代とかになると話はまた変わってくるのかもしれませんが。

…本当は宮台さんの『14歳からの社会学』の感想とセットにして書こうと思っていたのですが、眠くなったので、明日別記事で書きます。っていうか、この感想では見田さんの本というより、真幸の本に見えてしまう(笑)。
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はじめまして。
僕も、「まなざしの地獄」を読みました。
さすが、社会学の名著といわれるだけあるなー、なんて思いながら、読んでました(笑)

大澤さんの解説は、なんだか「?」な部分が多かった気がします(読みやすかったですが・・・)。
たしかに、ネット上に家族とか友人関係に似た、親密な人間関係ができるのかなー、というのは、なかなか疑問がありますね。

Re: タイトルなし

コメントありがとうございます。こんな適当な記事にコメントつけてくださるとは思いもよりませんでした。

>さすが、社会学の名著といわれるだけあるなー、なんて思いながら、読んでました(笑)

ホントですね。丁寧に論証してあって、それであの簡潔さ。こういう風にすれば、事件で社会を語ることが出来るのかと、今更ながら感心しました。

> 大澤さんの解説は、なんだか「?」な部分が多かった気がします(読みやすかったですが・・・)。
> たしかに、ネット上に家族とか友人関係に似た、親密な人間関係ができるのかなー、というのは、なかなか疑問がありますね。

大澤さんに関しては文章量が少なかったんでしょうね…真幸は結構秋葉原事件を気にしているようなところはずっとあったので、多分つなげて論じるだろうなぁ、とは思っていましたが。
ネット云々に関しては、今後の仕事に期待したいと思います。

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