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久々にレビューを書いてみる

2006-09-03(Sun)
というわけで、久々(というか『となり街戦争』以来・笑)のレビューです。しかも、今回は珍しく(というかレビューとしては初!?)小説じゃありません。
しかも、初めてamazonの販促のシステムを使ってみる。あんまり、Amazonの陰謀に引っかかってるみたいで好きじゃないんだけどな…。


だいたいで、いいじゃない。 だいたいで、いいじゃない。
吉本 隆明、大塚 英志 他 (2003/09)
文藝春秋

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なんか結構前に読み終わったんですけど、次のロバート・キャパと一緒にレビュー。内容は見ての通り、思想界の巨人・吉本隆明とサブカルチャー評論の雄・大塚英志の対談本。そもそも何でこの企画が成り立ったかというと、入院中の吉本隆明に大塚英志が『エヴァンゲリオン』を持っていて感想を聞く、というところから始まったらしい(笑)。大塚英志、あんたはエライ。
で、そのエヴァの感想から始まる第1章で二人が問題にするのは「倫理」の問題。大塚曰く「宮崎勤には人を殺すのは悪い、という倫理観がない」と。また、エヴァの監督・庵野秀明は「殲滅」という言葉を作中において平気で使う(戦中派の吉本や親が戦争を生きていた大塚の世代には抵抗がある、とのこと)。こういった従来、「倫理観」と呼ばれた者を彼らは持ってない、と。つまり、「無倫理」だと言っているわけです。その上で大塚は「無倫理を包括するような倫理を探す」という風に語っているわけですね。
確かに、現代において従来型の「倫理」は機能していない、というのは確かだと思います。「戦争」という一つに例にとっても特定のイデオロギーを持たずに「戦争」を語れる人がずいぶんと増えたな、という印象を持ちます。その例が『エヴァンゲリオン』で、劇場版なんて何のためにネルフ(というかミサトとアスカ)は最後まで人を殺してまで戦っているのか、僕は最後まで理解できませんでした(誰か理解できた方ご教授願います)。でも、その無意味な戦争が最後まで出来てしまうのが、現代の感覚なのかもしれません。この後、日本が戦争というものに巻き込まれたときに、どういう方向性に向かっていくのか…、大塚の言うように新たな「倫理」が形成されるのか、は…わかりません。
まあ、ここまで書いた事はこの本の一部ですが、この後にも「サブカルチャーのナショナリズム化、ナショナリズムのサブカルチャー化」や「江藤淳の自殺」とか色々と面白い話題もあったのですが、長くなるのでこの辺で終わっときます。しかし、僕としても一度ナショナリズムについては真剣に考えていかなければならない、ことだと思っているので、また別の機会に書くかもしれません。

ちょっとピンぼけ ちょっとピンぼけ
R.キャパ (1979/01)
文藝春秋

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こちらはキャパの有名な作品。実はうちの大学の入試の際、小論文で「写真とことばが云々」とかいう問題が出たので、「キャパのダイナミズムに満ちた文体は、写真というものから生まれたものである」なんて偉そうに書いたような記憶がありますが、その時点ではまだ読んでませんでした(つまりハッタリだったということ・笑)。今回読んだことで、良心の呵責に悩まされることはなくなるかと…。
報道写真家としてノルマンディ上陸作戦など数々の戦闘に同行したキャパが書いたノンフィクション。上の本でも触れた戦争、というものを描いた作品です。
実はキャパのこの本は読んだことがありませんでしたが、キャパの写真集は読んだことがありました。何を隠そう高3の二月の自由登校の日、学校の図書館で勉強していた(?)僕は暇つぶしにその辺にあったキャパの写真集を見だしたのが運のツキ。結局、その日は勉強せずに帰ったなんていうことがありました(笑)。まあこれが結果大学入試にも使えたわけで、人間何が役たつのかわからない物です。
それはともかく、キャパの写真は歴史の1シーンを確実に捉えている。その写真だって命の危険を感じながら撮ったものである。
何で、命を危険にさらしてまでキャパは戦争を追いかけたのか?
写真家である彼は確かに一枚の写真が物語るものの大きさというのは重々に承知していたからか。写真を撮る、という趣味のない僕にはよくわからない。
ただ、一つ驚いたのはこの本の中で彼が言葉を持ってイデオロギー的なオピニオンを発していないことである。彼は「自由のための戦争は正義だ」とも「戦争は悲惨だ」ともはっきり語らず、語ることのできないことを写真とユーモアに満ちた文章で語っている(←矛盾しているか?)。しかし、「戦争」の判断を読者側に委ねているのは事実。物語りながら自分の意見を読者に押し付けるのではなく、読者に考えさせる。この手法は全国の評論家の皆さんも見習ってはいかかがでしょうか?(その前に自分が見習わねば)

上記二冊を読んだところの結論
戦争は難しい。でも、戦争とナショナリズムは嫌いだ。
という非論理的結論に落ち着いたことで、またライシュー…はないか。
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