スポンサーサイト

--------(--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

いじめ…じゃなくて憲法改正議論に終止符を打つ(?)

2006-11-24(Fri)
なんか、いじめについて考えていると色々頭が痛くなってくるので(無意識に封印してある記憶のせいか?・笑)、気を換えて書評。

ハルヒ、佐藤友哉ときて、次は…
憲法とは何か 憲法とは何か
長谷部 恭男 (2006/04)
岩波書店

この商品の詳細を見る


全く、方向性違うじゃん!というわけで、久々に評論のレビュー。

僕が後期、人文のくせに「日本国憲法」(法学部生曰く「ニッコッケン」)の授業をとっていて、そこで参考書として指定されている本です。どうでもいいですが、この日本国憲法のセンセは東大出身の若手らしく、本当にこの長谷部さん(←東大教授)が大好きです(というか長谷部の弟子?)。というか、長谷部恭男とか美濃部達吉とか東大のセンセイになると必ず敬称に「先生」が入ります。しかも、真面目な割には意外と面白かったりします。
そんな事はともかく、本の内容について。

いや、参りました。おっしゃる通り。TVの憲法議論のレベルの低さを認識

まずは結果から言おう。長谷部さんは「憲法改正の必要ない」という意見である。でも、その理由は共産党だの社民党だの短絡的な護憲運動とは大きく違う。長谷部さんは「憲法典を改正しても、憲法は変わらないから変えなくてよい」という考えなのである。
法学部の方はご存知だろうが、まずは用語の説明。「"憲法"とは国家を成り立たせているルールを指して用いられる言葉であり、そのルールの少なくともその一部が成文化されたとき、それを"憲法典"とよびます」(←日本国憲法のレジュメから引用)。つまり、ルールとルールブックは違う、ということですね。
長谷部さんは「憲法」において多くの条文(←すべてではない)は、「原則」であり「準則」ではない、と言っています。例えば、「表現の自由」が準則であるなら、ポルノの出版などに制限が加わることは違憲になります。しかし、これはあくまでも「原則」だからこそ、「憲法」と「わいせつ物陳列罪」(刑法)が両立できるわけです(最も、チャタレイ裁判とかありましたけど、児ポ法に反対する人は余りいないでしょ?)。
つまりどういうことか。「憲法」は何ら法的拘束力を持たないので、法的拘束力を持つ「法律」が必要となるわけです。
何故、憲法は改正しずらくなっているのか、を考えるべきだ、と長谷部さんは主張しています。日本国憲法の基本原則は「リベラル・デモクラシー」と「平和主義」であり、この原則を変えるのでなければ、長谷部さんは憲法改正の必要は無い、ということを言っているわけです。自衛隊を容認している多くの人たちでも、「平和主義」の放棄を言っているわけではない(はず)。ならば、現在の憲法解釈(*1)で認められている自衛隊の存在を改めて、憲法"典"改正で入れる必要はないじゃないか、と言っているわけです(つまり、現行"憲法"で認められているということ)。

*1…かの有名な憲法9条「国際紛争を解決する手段として、永久にこれを放棄する。」現在の主な憲法解釈によると自衛戦争は国際紛争には入らないそうだ。屁理屈くさいが屁理屈としては立派だ。確かに与那国島(←国内)で中国と戦争するなら国際紛争とは言えないかも。でも、先制攻撃論は明らかに憲法違反では?

さらに長谷部さんは自衛隊の正統性を剥奪することによって、軍隊の政治介入を防止する効果があると主張しています。戦前、戦争に突っ走った原因として政府やマスコミが二・二六事件以降、軍部を抑制できなかったことはよく上げられることは周知のことです。ならば、最初から軍隊の正統性を剥奪して、軍隊の政治への影響力を減殺するために9条は必要だ、長谷部さんは主張しています。
うーん、お見事。軍隊が全く権力を持っていない世界を60年過ごした日本人は確かに平和ボケしてるようです。確かに外国では軍隊を掌握できなくて、倒れた政権は数知れずあります。軍隊が大きな物理的な力を保有してることを日本人は忘れすぎており、軍隊の政治的な介入は出来る限り防止する必要があるという視点は完全に抜けておりました。歴史の反省が本当に活かされてませんなー、日本人つーのは。ヴァイツゼッカーはやっぱ正しいです。
その他、「首相公選制」についての議論(長谷部は明確に反対を表明)、「憲法」の改正の容易化(同じく長谷部は反対)、現代における「政治」の意味、さらに「国境は何故あるのか?」ということまで明確な回答を出しています。勿論、皆さん色々意見はあるでしょうが、長谷部さんの論に個人的には完全に参りました。というか、何一つ反論も思いつきません。
TVなんかのつまらん政治特番を見るぐらいなら、ぜひともこちらを読んでみてください。
しかし、本当にテレビってのはレベルが低いなあ…。

P.S.小笠原は結局、巨人かよ…。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

本ブログはXP+IE7、Firefox3、Safariで一応確認しています。
リンクについては貼るなり外すなりお好きにどうぞ。

▲Pagetop
プロフィール

Kei

Author:Kei
文学部卒業して、冴えない仕事を冴えない顔でやってる。スバル持って北海道に移住したい。

最近の記事
人気エントリー
最近のコメント
コメントのレスは基本、次回記事でします。
古い記事へのコメントも大歓迎です。ただし、その場合はその記事のコメント欄におけるレスになります。
最近のトラックバック
月別アーカイブ
11  10  08  12  10  09  06  03  02  09  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  05 
カテゴリ
リンク
ブログ内検索
カウンター
あなたは
RSSフィード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。